十津川村 天誅殺人事件
内容紹介
義によって天誅を下すものなり
財団法人〈日本の自然と伝統を守る会〉理事長奥寺真一郎が殺された。
現場には「義によって、、、、」の血書が残されていた。
事件のあった夜、十津川と名乗る男が奥寺を訪ねて来たというのだ。
「君が犯人ではないかと遺族が疑っている」という本多捜査一課長の言葉に、驚き戸惑う十津川警部。
日本一の面積をもつ村、十津川村を世界遺産として残すべく尽力してきたという奥寺の死の背景に、明治維新以来、歴史の闇に翻弄され続けた十津川郷士の存在があることを知った十津川警部は現地に足を踏み入れた。
そこに待っていたのは新たな殺人事件。
紀伊山地の奥、山紫水明の地と、そこに生きる人々の純朴な気質に十津川は、共感を覚えてゆく。
なぜ、桃源郷のようなこの村に忌まわしい事件が起きるのだろうか。
全国津々浦々を駆けめぐり事件を解決してきた名警部十津川が、その名の由来となった十津川村を巻き込んだ事件に初めて遭遇し、捜査にかける意気込みに拍車がかかる。
収録リスト
- 長編:十津川村 天誅殺人事件(『文芸ポスト』2004年秋号~2006年春号)
刊行リスト
- 2006年05月:小学館、文芸ポストNOVELS
- 2008年03月:小学館、小学館文庫
- 2016年04月:双葉社、双葉文庫
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