#072 神話列車殺人事件

1983/10/25

著作リスト 長編小説

神話列車殺人事件

内容紹介

私立探偵社員、日高健介は妻の亜木子の希望で、新婚旅行を宮崎県の高千穂にしたのだった。 朱色に塗られた三両連結のディーゼル・カーは、山合いの五ヶ瀬川沿いに走っていた。 影待、深角、天岩戸と、いかにも、神話の地にふさわしい名前の無人駅が続く。 「間もなくだよ」と日高が亜木子に声をかけたとき、亜木子が「ちょっと」といって席を立った。 トイレに立ったのである。 列車は高さ百五メートルの鉄橋を渡る。 次のトンネルを抜けると、すぐ、終点の高千穂駅に着く。 それなのに、亜木子はまだ戻って来ない。 最後尾のトイレににも亜木子はいなかった。 (亜木子がいなくなった)日高にわかったのはそれだけだった。

収録リスト

  • 長編:神話列車殺人事件(『週刊小説』1982年10月8日号~1983年7月1日号)

刊行リスト

  • 1983年10月:実業之日本社、ジョイ・ノベルス
  • 1987年12月:光文社、光文社文庫
  • 2000年10月:徳間書店、徳間文庫
  • 2005年05月:実業之日本社、ジョイ・ノベルス
  • 2012年11月:徳間書店、徳間文庫

小説を買う

前後リスト